2015.12.06. 湘南国際マラソン 参戦記

朝のフィニッシュゲート
朝のフィニッシュゲート

 今シーズンのマラソン初戦として、昨年と同様にこの大会を選んだ。2年連続2回目の出場である。東京在住のワタクシにとっては日帰りで出場できる気軽な大会であり、シーズンの前半に開催されているのが理由なのだが、昨年出場して雰囲気も良く好きになった大会だ。

 今シーズンもワタクシは、2月に開催される"別府大分毎日マラソン"を最大の目標レースとしている。そのためにシーズン前半に開催されるマラソン大会で、フルマラソンを3時間以内で走れる状態に仕上げ、そこから更にレベルアップして"別大マラソン"に臨むみたいと考えているので、この大会には「キッカケ作り」のつもりで申し込んでいだ。そうは言っても出場するからにはその時点での最善を尽くそうと必死になって走ったのであった。

画像:大会ホームページより  リンク先:大会ホームページ
画像:大会ホームページより  リンク先:大会ホームページ

【レース前】

 トレーニング日誌で振り返ると、9月の“佐渡国際トライアスロン”の後しばらく休養期間を取り、マラソンに向けてのトレーニングを開始したのは9月27日(日)からだった。以降、週末ごとにインターバルなどワタクシなりにハードなポイント練習を行い、平日にも1~2回運動強度の高いトレーニングを続けてきた。11月8日(日)、14日(土)、23日(月)は3週続けてレースペースでの30km走を行い順調にトレーニングメニューをこなして来たのだが、23日の30km走以降、左アキレス腱痛が著しくなりレース前の2週(12日間)はジョギングを2回行っただけ、明らかに詰めの甘い調整であった。そればかりか、直前になって風邪の症状が悪化、レース前夜は咳と鼻づまりで熟睡出来ない、そんな状態で臨んだレースだった。

【レース】

 何やらコース上で事件があったためスタート時間を遅らせるとのことだったが、特に影響は無かった。

 スターターは徳光和夫さん。号砲と共に走り出すと、200mほどでストレス無く走れるようになった。スタート時間の1時間前から整列していたので前方からスタート出来たからだ。しかし、すぐに異変!呼吸が荒くなり心拍数もやけに上がっていた。鼻水も流れ続けた。風邪の影響だった。それでも体が温まれば走りやすくなるだろうと進んだが‥3km‥4km‥走り出しから苦しい。しかも、お腹も重く感じていた。風邪のせいで朝食の消化が悪くなっていたのだろうか?やけに口の中が乾いてもいた。

 それでもそのまま走り続けた。このコースは19.2kmの折り返しまでは下りが多い。だから、タイムを貯金しておきたかったからだ。

 

 10km通過-39'28"

 

 平均4'12"/kmペースで走る予定だったが、かなり速くなっていた。しかし、これは予定通り。ペースダウンぜずにタイムの貯金をしっかり貯めた。

 

 15km通過-59'30"

 

 ここまでで4'00"/kmペースを切っていたが、無理はしていなかった。練習ではこのペースで20kmを走っていたし、インターバルトレーニングではもっと速いペースで走っていた。しかし、相変わらず調子は悪く、呼吸は荒くお腹も体も重く感じていた。調整で失敗してしまったのだが、今となってはどうにもならない。風邪をひいたこの状態で走るしか手は無いと割り切った。また、狙ったレースでは無かったので、例え30kmで潰れてもそこからどれだけモガケルかを試したいというケースもレース前から考えていた。しかし、そう早く潰れては困る。出来るだけエコロジーな走りを心がけ、ペースよりもフォームに集中していた。前方の微妙に変化する路面の傾斜に一歩一歩足の接地を合わせようと、重心の位置をピンポイントで意識し続けた。

 19.2kmで折り返すと登り坂になったが、ここでペースを落とさないように一生懸命に腕を振った。脚への負荷が高まったが、ここまで左アキレス腱も右フクラハギの古傷も大丈夫だったので心配因子が一つ消えた。

 

 20km通過-1:19'36"

 

 15km~20kmのラップは20'05"になったが予定通りにタイムの貯金が出来ていた。

 呼吸は相変わらず苦しかったし、脚もキツクなって来た。この先は予定の4'12"/kmに切り替えるつもりだったが、走り込み不足でそのペースがつかめなかった。しかし、とにかく30kmまでは大きくペースダウンしないようにと頑張っていた。

 

 コースの前方には富士山が見えた!湘南の風と富士山‥

「スポーツマンシップに乾杯!」

っと言うCMを思い出した。

 そう、「スポーツマンシップ」だ!体調が悪いことを理由に楽して走っては「スポーツマンシップ」に反する。どんな状況でも悪戦苦闘して自己の最善を尽くそうと努力するのが「スポーツマンシップ」である。苦しむことを放棄してはイケない!

 そう思いながら気持ちを鼓舞したのだが、意に反して脚が動かなくなったきた。このままでは最後まで続けられないと分かっていたけれど、30kmまでならナンとかなるだろうと無理をした。このレースでは30km以降はペースダウンしても良い。ペースを上げられない状態になってからどれだけ頑張れるかを課題にしようと決意した(いくつか用意したレース展開の一つだった)。

 

 30km通過-2:01'40"

 

 20km~30kmは予定の4'12"/kmペースから4秒遅れたが、ほぼ目標のペースで走れた。また、30kmを2:01'40"は現状では合格点、一つの目標を達成出来たと少々安堵‥しかし、最大の課題、ハードなレースの幕開けはここからだった。

 かなりキツイ状態だった。風邪のせいもあるが前半に予定よりも多くタイムの貯金をしたお陰で、体力の借金も貯め込んでいたのが分かった。脚が回らなくなっていたのでその分呼吸は楽になってきた。が、これじゃイケないと気持ちで脚を速く回そうと頑張った。

 気が付くと、ペースはだいぶ落ち後続のランナー達にどんどん追い抜かれていたが、周囲は気にせずに、とにかくモガイテ悪戦苦闘した。風邪のせいで頭も痛くなっていたが、「スポーツマンシップ」っと言い聞かせて、現状での精一杯の走りをしようと富士山に向かって走った。

 いつでもペースダウンは出来るしペースダウンしても誰にも迷惑は掛からない。しかし、楽しちゃ自分がダメになるような気がして必死になっていた。

 

 35km通過-2:24'07"

 

 30km~35kmで22'27"もかかってしまった。目標の4'12"/kmペースより大きく遅れ無様な気持ちになったが仕方ない。

 「ここで投げ出してはイケない!」っと思い、「勇気」と「向上心」、「スポーツマンシップ」と言う言葉を頭の中で繰り返し、楽をしないように自分に強くなろうとした。そう、ここからのモガキがこのレースの合否を決めるのだ。

 

 40km通過-2:45'58"


 35km~40kmは21'53"。多少はペースアップしていたが、まだダメだと全精力を振り絞ろうと努力した。呼吸は荒くなり大きな声が混じっていた。「サブ3」は確実だったけれど、ここまで来て流しては今までの苦しみが水の泡になってしまうと思い、精一杯の走りをした。

 スピードは出ていなかったが、最大限の努力はしていたと思う。フィニッシュ前でもそれほどのスパートは出来ず、ワタクシらしくは無かったけれど、今回は良しとしたい。

 

 finish-2:55'30"(リンク先:ランネット)

 *no.585:131位(リンク先:大会ホームページ)

 

 50歳での初マラソンは、95点ぐらいだろうか?内容はともかく「サブスリー」達成は素直に嬉しい。

 今回は、調整で失敗してしまったが、レース当日は集中して現状での全力を出し切れたと思っている。これも大会関係者の皆さん、応援の皆さん、一緒に走ったランナーの皆さんのお陰である。

 本当に有難うございました。心からお礼を申し上げます。

 

 タイムは昨シーズンのベスト(2:48)よりもだいぶ遅いけれど、精神的にトコトン追い込んで、まるでサクセスストーリーの映画の主人公になれたような気分を味わえた。この体験を次の“別府大分毎日マラソン”につなげられるように更に精進したいと思う。

※帰宅後に検温すると37.8℃だった。体調が悪い中でもこれだけの走りが出来たので、自信を持ちたいと思う。歳や体調を楯に自分を褒めては「スポーツマンシップ」に反するのかも知れないが、今回の頑張りは50歳でこの体調で良くやったと思っている。

スナップ:当日の朝


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